スズキスイフトの鈑金事例のご紹介です。上記写真のように左側面リヤドアから後ろにかけての損傷です。ガリガリと削れてしまっていますので鉄板が錆びていってしまう可能性があります。
↑お車のキズはリヤドア、クォーターパネル(タイヤハウス上部のパネルの事)、リヤバンパーにかけてあることがわかります。今回はお客様の希望で交換できる部品は交換したいとのことでありました。今回のケースは車両保険での対応でしたので、保険会社との打ち合わせもしつつ作業を進めてまいりました。交換のメリットやデメリットなどを説明しつつ、お客様のご希望を伺ってイメージをすり合わせていきます。
クォーターパネルは溶接で固定されているため簡単に交換ができません。また事故あり車になってしますので中古車としての価値も下がってしまうデメリットもあります。(もちろんなるべく分からないように直します。基本は新車同様に復元修理します)
スポット溶接機など専門の溶接機を使いメーカーの溶接条件に準じて直していきます。
↑溶接前には何度も仮付けし、各ドア、ライト、給油口、タイヤハウスアーチ部分、リヤバンパーなどの隙間を念入りに調整作業していきます。溶接の前に仮組をしないとしっかりした位置に各部品が取りつかなくなってしまいます。ここを丁寧に!
↑続きまして塗装です。塗装前は下地をしっかり作ります。まず新品部品の確認をしてパネルが痛んでいないかよく見ます。新品部品も輸送など経由してくるため最初のチェックが欠かせません。新品部品は下地を作って(プラサフ)より新車に近い下地にしてあげます。工程は多いですが、何年後かの塗膜の耐久性が違ってきます。その他防水のためのシーリングをしっかり入れてあげます。シーリングも新車と遜色ないように観察して入れていきます。当社の場合下地のカラーは車によって変えます。その車のボディーカラーに合っている色、メーカー指定の下地色、作業効率を考えた下地など。今回は下地はブラック交換パネルをしっかり塗っていきます。ここで一回乾燥させてからボディーカラーである青のメタリックパールを塗装していきます。
ここからの作業は車によって違いますが、今回は↑のようにドアを並べて塗装をかけました。これはボカシ作業といってとても大切な作業なんです。これがうまくできないと隣り合うパネル同士の色がチグハグになってしまい、交換部品だけ色味が違って見えてしまいます。フロントドアと交換部品であるリヤドアを旨くなじませていきます。
決して違う色を塗っているわけではないのですが塗り手の技術や気候、温度や湿度、メーカーの製造ラインに入っている塗料メーカー様々な要因で各車まったくと言っていいほど色が違います。それを合わせて塗装するには高い技術と経験が必要だと考えています。
最後に組付けて完成です。コンピューター診断も忘れずに作業します。異常コードや初期設定など忘れがちな作業がありますので最終確認点検をして納車の流れとなります。
作業日数:約2週間
作業金額:約25万
(※各社によって作業内容、考え方などが違うためあくまで参考数値としてお考え下さい。また、各メーカー、車によってもお色や構造など全く違います。詳しくは作業店へご確認お願いします。)